1月1日より改正行政書士法が施行 行政手続き代行は不可
1月1日より、行政書士法の一部改正が施行された。自動車アフターマーケットとまったく畑違いの法令改正に感じるが、決してそうではなく、同法の改正を理解していなければ、自動車整備の現場でも法令違反を犯すリスクのある、重要な法改正となっている。
行政書士とは、行政書士法に基づく国家資格者で、官公署に提出する書類の作成や、行政手続きの代行を行う専門家である。その書類作成の範囲は約1万種類を超えると言われている。
改正のポイントはいくつか挙げられるが、中でも整備事業者が理解しておかなければならないのは、業務制限規定の明確化である。改正法第19条第1項には、「他人の依頼を受けいかなる名目によるかを問わず報酬を得て」という文言が追加された。
これにより、官公署に提出する書類を申請者本人以外が作成することは行政書士資格者でなければ行うことができないことが明確化された。また、違反行為を行った場合は、従業員のみならず、その従業員が所属する法人も処罰対象となる両罰規定が設けられた。
登録・検査の代行申請の取り扱い OSSは法令の適用除外
これに伴い、自動車販売、自動車整備において、問題視されているのが、自動車保管場所証明書、そして新規・継続・構造変更検査申請書、車検証の記載事項変更申請に関する行政手続きの代行である。いずれも、官公署に提出する書類だ。
問題は、報酬の有無ではなく、サービス業としてのなりわいの中で代書の業務が行われていることである。代行手数料という名目でなくとも、車両の販売価格や車検料金の中にインクルードする可能性も指摘されるため、今後これらの書類の代書を事業者が請け負うことはできない。
ただし、行政書士法第19条には総務省令で定める手続きについて行政書士法の適用除外としている。それが行政書士法施行規則第20条に定める、自動車保有関係手続及び継続検査のワンストップサービス(OSS)である。OSSを利用した車庫証明の申請、そして車検の申請は行政書士を介さなくても問題はない。

車検代行料金の設定 代行と申請の分離
では、OSSを利用していない事業者は今後行政手続き代行に関して、どのような対応を行っていくべきだろうか。まず、車検代行料を設定している事業者は、車検代行手数料と申請書代書料金を分離する必要がある。
その上で、行政手続き代行については行政書士への委託か、あるいはユーザー自身で申請書を書いてもらうという選択である。行政書士への委託は書類の移動が煩雑で時間も取られる可能性がある。その場合、ユーザーには行政書士と連携している旨を明示する必要がある。
一方、ユーザーに直接記載してもらう場合は、代書料金を無料にしなければ混乱が生じてしまうだろう。
TEXT:泉山 大