皆が結集することでオートアフターマーケットを守っていく

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八木 正純
皆が結集することでオートアフターマーケットを守っていく

木下和馬氏

フタバ
代表取締役

1947年に自動車部品業、岩本商会として創業。1973年に現社名に改称。17 ヵ所の拠点と本社併設の物流センターを駆使し、熊本県全域をカバーする。整備部門として「サポートセンター」4拠点を構えるのも特徴的。2024年3月には和馬氏が代表取締役に就任した。

部品商グループ「オートアライアンス」の中核をなすフタバ。代表取締役である木下和馬氏に話を聞いた。

オートアライアンスについて

 考え方としては名前の通り、自動車のアライアンスということで、 我々としては、これから先、やはり、ある程度規模がある会社でないと、生き残っていけない可能性が高いと思っている。たとえば異業種から黒船が来て、軒並みみんなやられてしまうという可能性もあるので、それであれば、皆で結集したほうが良い。

 その時に、その旗振り役がフタバの名前だったら、「いや、君たちが大きくなりたいだけだろう」という印象を与えてしまうというのもよろしくない。ということで、フタバよりも上位概念のオートアライアンスを置いたということ。CI=コーポレートアイデンティーを作り、このオートアライアンスの下で、皆で集まって一緒にやろうということで2018年に始めたのが元々のスタートになる。

現在、フタバの他、オートアライアンス福岡、同山口も加盟している。今後もオートアライアンスグループを広げていく考えか?

 いろいろな形でこのアライアンスの輪を広げていきたいと考えている。ケースバイケースになってくるとは思うが、もちろん物理的に近い方がサポートしたり、やりやすくはある。では近くないと、あるいは隣接していないとダメなのかというと、別にそういった考えではない。将来どうなるか分からないから、同じような考えを持って、「じゃあ一緒にやりましょう」と言っていただけるところがあれば、それが遠方や遠隔地であろうが、我々としては歓迎したい。

整備工場でも、廃業するところが出てきている。そうした背景もあっての取り組みか?

 我々に商品を卸している問屋のほうが、より情報を持っていると思うが、彼らにも話を聞く限りにおいて、各エリアにおいて比較的勝ち負けがはっきりしてきたというか、シェアが高いところについては皆好調で、一方、シェアが低いところについては、あまり良い話が聞こえてこない。部品商の世界においても、優勝劣敗がだんだん鮮明になってきていると感じている。


 とはいえ、何のフォローもなくなってしまうと、結局一番困るのは整備工場である。一部品商だけの目線ではなくて、整備工場であったり、もっと言うと、カーメーカーも含めて、きちんとフォローできるところを残すという努力をしていかないと、最終的にユーザーが困ることになる。そういったところに可能な限り力を貸していきたい。

MSR2025年1月号掲載