2026年度 「全石商・全石連 通常総会」および「全国石油協会定時総会」が開催。暫定税率廃止やSSネットワーク維持が主要テーマに

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渥美 紅里
2026年度 「全石商・全石連 通常総会」および「全国石油協会定時総会」が開催。暫定税率廃止やSSネットワーク維持が主要テーマに

2026年6月11日、グランキューブ大阪(大阪府大阪市)にて、「2026年度  全石商・全石連 通常総会」および「全国石油協会定時総会」が開催された。

全国の石油商業組合理事長ならびに来賓が集結し、2025年度の事業・決算報告の承認、新役員の選任が行われた。

歴史的転換期におけるSSの使命

開催地である近畿支部の西尾恒太支部長は、業界がイラン情勢や脱炭素化、人手不足など歴史的転換期にあると総括し、「SSという地域の生活インフラを守り抜く我々の使命はかつてないほど重要性を増している」と述べた。

続いて登壇した森洋会長は、令和7年度補正予算の概要を説明。組合員の安定供給への強い意志を評価した。

来賓のビデオメッセージでは、高市早苗内閣総理大臣がガソリン・軽油の暫定税率廃止の実現に触れ、「約200日分の石油備蓄があり、安定供給が可能な見通し」と表明。資源エネルギー庁(代読)からは、ガソリン全国平均価格が補助金により170円前後に維持されていること、今年度中にAI給油許可システムの実証を推進する方針が示された。

また、石油流通問題議員連盟の相沢一郎会長は、不当廉売問題について「議員立法による規制を真剣に掘り下げる」と明言。特別徴収義務者交付率についても、現状の4.9%から6%への引き上げを目指す意向を示した。

森会長が提示した4つの政策課題

森会長は、今後取り組むべき政策課題として以下の4点を提示した。

  • 過当競争と不当廉売規制: 公正取引委員会による対応の難しさを踏まえ、議連主導による議員立法の検討が進んでいる。
  • SS過疎地対策: 全国381市町村がSS過疎地(3ヵ所以下)に指定されており、不当廉売によるSS減少への危機感が示された。
  • 防災と地域インフラの強化: 地域のエネルギー供給拠点として、地方自治体との災害時燃料供給契約(随意契約)の締結を各県組合に呼びかけた。
  • エネルギー安全保障: 日本が中東産原油に約95%依存している現状を踏まえ、官民連携による原油調達の継続を訴えた。

さらに、昨年の独禁法違反事案を受け、全国47都道府県にコンプライアンス委員会を設置したことも改めて報告された。

石油協会定時総会 2025年度事業報告と新役員選任

全国石油協会の山冨二郎会長は挨拶で、旧暫定税率廃止に伴うSS事業者の資金繰り対策(経営安定化特別保証・特別利子補給)の実施と、予算額を超えたSSネットワーク維持強化支援事業への申請状況を報告した。

2025年度の実績として、信用保証事業、品質管理事業、燃料油価格激変緩和対策事業などが報告された。

役員改選においては、指名推薦制により山富氏が代表理事会長として続投することが決定した。

次期総会は東京開催、併催の「SSビジネス見本市」も盛況

2027年度の次期総会は、関東支部管内の東京国際フォーラムで開催されることが全会一致で可決された。

また、総会と同日開催された展示会「SSビジネス見本市」には61社・団体が出展。最新のSS現場機器や収益商品が提案されたほか、全石連共同事業部会によるガソリンギフト券の紹介や、来場者の回遊を促すスタンプラリーも実施され盛況となった。

今総会では、暫定税率廃止後の資金繰り対応、補助事業の拡充、不当廉売への規制検討など、地域のモビリティ・インフラを担うSSおよび整備事業者にとって極めて重要な論点が共有された。各事業者には、これらの審議内容を踏まえた支援事業の積極的な活用が求められる。

表彰の様子