私たちチームエルの行う採用面接は、面接というよりも「面談」というニュアンスのものだ。相手にもたっぷり話してもらい、面接時間が3時間を超えることもよくある。そこでは形式的な質問を繰り返すのではなく、会話を盛り上げ、一緒に楽しむことで、相手の本音やこれまでのこと、これからの希望、人間性や価値観を引き出すようにしている。
最近はネットを検索すると、様々な面接対策の情報が得られるため、「志望動機」、「前職の退職理由」、「自己アピール」などに関しては、応募者が事前に模範的な回答を用意している場合が多い。事前準備をしっかりして臨むことは決して悪いことではないが、面接ではこのような応募者の「本音」を見極める必要がある。
相手の本音を引き出すためには、こちらの質問に対する相手の返答を「深掘り」することが大切だ。 「今まで充実感を感じたこと」、「学生時代に本気で取り組んだこと」、「やり遂げたこと」、「苦労したこと」、「自分は『運のよい人』だと思うか?」など。
チームエルの面接の会話では、このようなことを質問する。あくまでも「会話のネタ」といった感じで「尋問形式」ではなく、会話のキャッチボールを楽しむ「対話形式」だ。これらの質問への答えが本音なのかを確認するための「深掘り」には、次のようなキーワードを使うのが良い。
■なぜ?
「どうしてそう思ったの?」、「その理由は?」など
■いつ?
「それはいつごろのこと?」、「いつからそう感じているの?」、「いつまでにそれをやりたいの?」など
■具体的には?
「何か具体的なエピソードは?」、「分かりやすくたとえると?」、「もっと詳しく教えて」など
■その他
「その時はどんな気持ちだったの?」、「きっかけは何だったの?」など
このような言葉を使って会話を盛り上げ、もっと相手にたくさん話してもらうことで、相手の本音を見極めることができる。
面談中、相手の言葉の中に深掘りできそうなキーワードを見つけた際は、メモを取ることをお勧めする。書かれたメモから気になるメッセージを引き出し、深掘りしたり、次の質問につなげることができる。また、このメモは二次面接者や受け入れ時の引き継ぎ、合否判定にも役立つため、ぜひご活用いただきたい。
※MSR2025年12月号掲載
(筆者プロフィール)
關 友信 株式会社チームエル
取締役CMO。2006年に愛車広場カーリンクのチェーン展開開始と同時に、カーリンク基礎研修の開発に着手、その後も直営店の出張査定センターのマネジメントやディーラーコンサルティングなど、幅広く様々な仕事を経験、2014年からはCaSSの会員制度を立ち上げ、会員向けのサービスや企画を開発。