国連自動車基準調和世界フォーラム(WP.29)における国際基準の改正に伴い、道路運送車両の保安基準等が一部改正された。 今回の改正により新たに保安基準へ盛り込まれたのは、「車両後退表示投影装置」に関する要件。
今後の入庫車両の点検や車検対応に関わる法改正となるため、整備現場においても概要の把握が必要だ。
■ 車両後退表示投影装置とは
自動車が後退する際、車両後方の路面に図柄を投影することによって、歩行者や自転車利用者などの周囲の交通に対して「後退の意図」を示す灯火装置。本装置が普及し自動車への備え付けが進むことで、車両の後退行動が周囲の歩行者等へ視覚的に分かりやすく伝わるようになり、駐車場等における後退時の接触事故の未然防止が期待されている。
■ 改正の主な内容と要件
今回の改正により、上記装置の自動車への備付けが正式に可能となり、同時に「備えた場合の要件」が明確に規定された。対象車種及び施行のスケジュールは以下の通り。
【対象車種】
自動車全般 ただし、以下の車両は対象外
・二輪自動車
・側車付二輪自動車
・三輪自動車カタピラ及びそりを有する軽自動車
【作動条件】
後退灯の点灯時
【色・形状等】
白色の長方形を組み合わせた表示を最大2セット
【投影可能な範囲】
自動車後方の路面の一定範囲
【光度】
・路面に照射する光の光度は12,000 cd以下
・ただし、雨天時においては、路面からの反射による眩しさを低減するため、自動的に消灯又は光度を8,000 cd以下に低減
【公布・施行日】
・公布:令和8年6月4日
・施行:令和8年6月4日(※一部の規定は令和9年4月1日より施行)
※整備工場において同装置を備えた車両の点検・整備や車検(継続検査)を行う際には、投影される図柄や光度、雨天時の減光機能などが保安基準の要件を満たし、正常に作動するかを確認する必要がある。
