国土交通省は8月31日、熊本地震による車両生産の遅れを受け、本年9月1日から継続生産車に適用される予定だった自動車の安全・環境基準について、適用日を同年11月1日に延期すると発表した。
「道路運送車両の保安基準第二章及び第三章の規定の適用関係の整理のため必要な事項を定める告示」の一部改正により対応し、公布日と同日の施行となる。
延期の背景と理由
自動車は受注から納車まで一定の期間を要するため、メーカーは生産に必要なリードタイムを見込みながら受注を行っている。
今般、熊本地震により車両生産に関連する企業が被災したことなどから、生産の遅れが発生。9月以降に適用が予定されていた新基準の適用日までに、すでに受注済みの自動車の生産が完了しない状況が生じている。
こうした事態を受け、国交省は特例措置として適用日の延期を決定した。
延期される主な基準の内容
今回の延期対象となる基準は以下の通り。
- 軽油を燃料とする自動車の国際調和排出ガス・燃費試験法の導入
- 空気入りゴムタイヤの表示義務化等
- 空気入りゴムタイヤの取付要件の適用対象拡大
- デジタルキー要件の導入
- 電動パーキングブレーキの自動作動要件追加
- 乗用車等の衝突被害軽減ブレーキの義務化
- サイバーセキュリティ性能の義務化
- ソフトウェアアップデート性能の義務化
- 衝突時の歩行者頭部保護性能要件強化(試験領域の拡大等)
- ヘッドレストの乗員保護性能要件強化
- 軽油を燃料とする自動車の排出ガス規制強化
- 乗用車等への事故情報計測・記録装置の義務化
排出ガス・燃費に関する試験法の導入から、サイバーセキュリティや事故情報記録装置の義務化まで、幅広い分野の基準が対象となっている。
スケジュール
改正告示の公布日は2026年8月31日、施行は公布の日からとなる。
対象となる継続生産車への新基準の適用は、2ヵ月延期され2026年11月1日からとなる。
問い合わせは国土交通省物流・自動車局車両基準・国際課(電話: 03-5253-8111内線42532、または直通03-5253-8602)まで。