大阪ガス(藤原正隆社長、本社=大阪府大阪市)とオリジン(稲葉英樹社長、本社=埼玉県さいたま市)は2026年7月28日、電気自動車(EV)バッテリーの急激な容量低下(二次劣化)の兆候を把握できる診断機能等を搭載した「EV向け可搬式充電器」の共同開発に向けた契約を締結した。
本充電器は、短時間の充電データからその場で二次劣化の兆候の有無を診断できる業界初の技術を備え、中古車ヤードやオークション会場など設置が困難な場所への持ち込み診断を可能にする。
短時間充電で電池の二次劣化を診断
大阪ガスと同社100%子会社のKRIが独自開発した「バッテリー劣化診断技術」を充電器に搭載する。使用履歴が十分に把握できないEVバッテリーであっても、短時間充電で得られるデータなどから二次劣化の兆候の有無、SOH(残存能力を示す指標)推定、将来予測などをその場で診断する。
充電機能と診断機能を一体化することで、車両がある場所まで持ち運んで充電および診断を行える可搬式機器として開発を進める。
中古車査定や整備現場での活用想定
共同開発では、オリジンのEV向け可搬式充放電器「POCHA V2V」シリーズの技術とDaigasグループの診断技術を組み合わせる。想定される対象者と活用用途は以下の通り。
- 中古車買取・販売事業者::適正な価格査定への活用
- カーリース事業者::リース返却車両の最適な活用先への再配置
- 整備事業者::バッテリーのリユースやリサイクル判断への活用
2026年度に実証版検証を実施
2026年度中に開発する実証版の本充電器を用いて現場での運用検証を進め、事業化に向けた知見の蓄積とユースケースの具体化を図る。2027年度以降、これらの成果をもとに充電器の製品化およびサービスとしての展開を目指す。
