「辞めたい」と思ったことがある整備士は約8割
― 在職中の本音と、実際に転職相談に来た人の理由は、似ているようで少し違う
整備士の仕事を辞めたいと思ったことがあるか
チェングロウス調査(2026年1月・現役整備士1,023人)は衝撃的な数字を返した。専業整備士の81.3%(頻繁にある24.5%+たまにある56.8%)、兼業整備士の75.6%(同23.9%+51.7%)が「ある」と回答した。4人に3人以上が一度は「辞めたい」と感じている、それが現在の整備士の現実だ。
「辞めたい」理由は給与と休暇が二大要因
辞めたいと思った理由(チェングロウス調査・複数回答)では、専業・兼業ともに「賃金への不満」が1位(専業34.9%・兼業40.7%)。専業は「休日が少ない(31.0%)」、「休暇が取りづらい(30.3%)」が続き、兼業は「労働時間が長い・残業が多い(35.3%)」、「休暇が取りづらい(34.7%)」が2・3位に並ぶ。
やりがいは感じているが待遇が追いついていない、同調査では専業の56.5%、兼業の65.5%が「やりがいを感じるが賃金は不充分だと感じる」と答えており、「誇りと不満が同居する職業」の構造が浮かび上がる。

実際に「転職相談」へ動いた人の理由は何か
在職中の「辞めたい理由」と、実際に転職相談の窓口を叩いた人の理由は同じではない。アプティ(カーワク)が公開した転職相談データ(2025~26年・1,651件全数が転職活動中・確認済み)によれば、転職理由の1位は「給与(30.5%)」で一致するが、2位は「仕事内容への不満(24.8%)」だ。
在職中調査で上位だった「休暇・休日の少なさ」は6位と、意外にも低い順位となっている。「辞めたい理由」が休暇・賃金の複合的不満であっても、実際に転職へ踏み出す「決定打」は仕事の中身への不満である場合が少なくない。

年代別に見ると、転職動機はさらに分かれる
アプティ調査(日本人に限定した年代別分析)では、30~50代では「給与」が転職理由の最多である一方、29歳以下の若年層と60歳以上のシニア層では「仕事内容への不満」が最多となった。
若手は「より幅広い車種・重整備を経験したい」、シニアは「検査員資格を活かし、体の負担を抑えて長く働きたい」という動機で動く。
年代ごとに「刺さる訴求」は異なる。若手には担当できる車種・技術の幅、シニアには検査専任・担当台数への配慮を求人票に明示することが離職防止と採用の両面に効く。
←特集①はこちら
特集③はこちら→