整備士不足の根は「情報不足」にある、
5社・4,000人超のデータが示す構造と、工場が今日から動ける一歩
7ページにわたって整理してきたデータと分析は、一つのシンプルな命題に収束する。整備士不足の本質は、情報の非対称性から生まれている。
「採れない」と「移れない」は同根だ
有効求人倍率5倍超という数字は「5社が1人を奪い合う」現実を示す。しかし同時に、約8割の整備士が「辞めたいと思ったことがある」(チェングロウス調査)というデータは、「動きたいが動けていない」人材が市場に大量に存在することを示す。この二つの事実は矛盾しているように見えて、実は同根だ。互いを知る機会がなければ、いくら意欲があっても出会いは生まれない。
本特集が明らかにした3つの構造
①「辞める理由」と「次を選ぶ基準」は違う軸で動く
転職理由の上位は「給与・待遇」だが、次の職場を選ぶ判断基準では「職場環境」、「社風」、「成長機会」が浮上する。給与改定だけで採用力が上がらない根本理由はここにある。
②「転職活動中」と「転職成功後」でも答えが変わる
転職活動中の整備士(アプティ調査)が挙げる転職理由のトップは「給与(30.5%)」だが、転職を成功させた整備士(当社調査)が振り返るきっかけのトップは「スキルアップ・成長(34.7%)」だ。誰に・いつ聞くかで浮かび上がる動機は変わる。採用設計はこのズレを意識した上で行う必要がある。
③「求人票と現実のギャップ」が定着率を破壊する
転職成功者の87.3%が「求人情報と実態に乖離を感じた」(当社調査)。採用は入社で終わりではない。正確な情報開示こそが、採用後の定着を守る最大の投資だ。
工場経営者が今日からできること
理念を変える前に、すぐに着手できることがある。
①クラッチ求人の地域別データで自工場の条件を地域平均と比較する
(https://job.clutch-s.jp/trend_data/treatment_data_area.html)
②現在の求人票に「年間休日数・月間平均残業時間・資格手当の金額」を追記する
③クラッチ求人に無料掲載し、スカウト機能で能動的な採用を試みる
採用とは、求人票という「一枚の手紙」を整備士に向けて書く行為だ。書かれていないことは「ない」と受け取られる。正確に、誠実に伝えることから、採用改革は始まる。求人掲載・スカウト機能、すべて無料でスタートできる。
▶クラッチ求人ホームページ
https://job.clutch-s.jp/
←特集⑥はこちら
