求職整備士のホンネと現実 ミスマッチ解剖②「転職成功者」が語る本当の決め手 MSR2026年11月号特集⑤

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八木 正純
求職整備士のホンネと現実 ミスマッチ解剖②「転職成功者」が語る本当の決め手 MSR2026年11月号特集⑤

「給与で辞めて、成長意欲で動いた」、転職を終えた1,249人が明かす転職きっかけと、87.3%が経験した「求人票と現実のギャップ」

特集④では「転職活動中」の声を見た。ここでは視点を変え、すでに転職を成功させた整備士が何を感じていたかを当社(モビリア総研)調査データで読み解く。「活動の途中」と「終わった後」では、見えている景色が大きく異なる。

当社調査(2026年8月・直近3年以内の転職完了者1,249人)によれば、転職を考えたきっかけの1位は「スキルアップ・成長のため(34.7%)」だった。「会社の方針や経営に不安・不信があった(33.4%)」、「慢性的な人手不足で業務負担が大きかった(31.2%)」が続き、「労働時間・休日への不満(26.0%)」、「人間関係・職場環境への不満(22.3%)」が並ぶ。

求職整備士のホンネと現実 ミスマッチ解剖①「転職活動中」の整備士が求める条件 MSR2026年11月号特集④

転職活動中の整備士(アプティ調査)では「給与(30.5%)」が最多だったのに対し、転職を果たした人の振り返りでは成長意欲・会社への不信・業務過多が上位に並ぶ。「給与が辞める引き金を引いた」としても、いざ転職に成功しても実際には給与が上がらず、それでもそれ以外の要因に満足をして、その給与以外の要因を(照れ隠し的に)挙げたと考えられる。

求職整備士のホンネと現実 ミスマッチ解剖①「転職活動中」の整備士が求める条件 MSR2026年11月号特集④

当社調査のもう一つの核心がある。転職成功者の87.3%が「面接時または入社後に求人情報と実態が異なると感じた」と回答した。

最多のギャップは「仕事内容(31.6%)」、「職場の雰囲気・人間関係(30.3%)」、「残業時間や休日の実態(27.5%)」。さらに「工具の自己負担(26.5%)」、「教育・研修制度が不充分(26.1%)」、「評価制度が不透明(23.2%)」が続く。

求職整備士のホンネと現実 ミスマッチ解剖①「転職活動中」の整備士が求める条件 MSR2026年11月号特集④

これは採用の問題ではなく定着率にかかわる問題だ。入社後にギャップを感じた整備士が早期離職すれば、採用コストはゼロに帰す。「求人票に書いてあることと違う」と感じた瞬間が、次の転職検討の起点にもなりかねない。

整備士が求人から本当に知りたかった情報(当社調査上位)は「休日・休暇の取得実績(38.8%)」、「実際の残業時間・勤務時間の平均値(34.8%)」、「具体的な業務内容・1日の流れ(30.8%)」だ。「制度の有無」ではなく「実績値」を載せること、これが採用後のミスマッチを防ぎ、定着率を上げる最も直接的な一手だ。

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