整備機器の効率的な運用や、各種サービスを通じて顧客にいかに感動を与えるかについて研究を重ねている整備工場組織、MSC感動夢工場(平田弘行会長、協賛バンザイ)は、10月7日、郡山ワシントンホテル(福島県郡山市)ほかで第11回研究会を開催した。
研究会は、同組織の会員で今回のホスト役でもある富田オートサービス(若杉利二社長)の見学からスタート。整理整頓の行き届いたことで県下でも有名な整備事業場を視察したほか、本年1月にそれまで遠隔地にあった鈑金工場を隣接地に集約・リニューアルオープン。今回の見学の目玉となった。

工場見学の後、会場を郡山ワシントンホテルに移し、前・日刊自動車新聞社社長でプラクティカル・ビジネス・コーチング 自動車流通経営研究室長の髙橋賢治氏と、富田オートサービス 会長の若杉利男氏による対談、「自動車整備業の現在と未来を語る」が実施された。

若杉利男会長は1973年に29歳で富田オートサービスを創業し、数千万円の設備投資を独自に決断するなど「やると決めたらすぐ実行」の哲学で54年間経営を継続。オートザム事業での同じく数千万円規模の赤字撤退や、30年以上前からの残業ゼロ実現など、決断の速さと働き方改革の先駆けが会社存続の鍵となった。
整備業界では年間7,000人未満の新規資格者に対し8,000人がリタイアする構造的人材不足が深刻化しており、未経験者の二種養成育成や機械化による省力化が急務。事業承継においては株の過半数集約と「黄金株」活用による経営権保護を早期に検討することが推奨される。
83歳の現在も朝4時から清掃を続ける若杉会長の「満足したら終わり」という姿勢は、不透明な時代を生き抜く経営者へのロールモデルとなっている。