OBD検査モニタリング会合、開催直近の運用状況などを報告・議論

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MSRweb編集部
OBD検査モニタリング会合、開催直近の運用状況などを報告・議論

 国土交通省(国交省)及び自動車技術総合機構(機構)は12月15日、第5回「OBD検査モニタリング会合」をAP東京八重洲(東京都中央区)で開催した。同会合ではOBD検査の直近の運用状況が報告されたほか、今後の「特定DTC照会アプリ」アップデートについても議論された。(文・写真=遠藤正賢 図=国土交通省)

 国交省物流・自動車局自動車整備課の林健一整備事業指導官は冒頭の挨拶で、「皆様のご協力もあって現在は順調に運用されているが、n数が増えるにつれて細々とした課題が見えてきているのもまた事実。改めて皆様から忌憚のないご意見をいただき、今後の安定したOBD検査の運用につなげていきたい」と述べた。

 その後、第4回会合で残された宿題事項への対応として、2026年1月実施予定(当時。同年12日に実施)の「特定DTC照会アプリ」アップデートでは、以下の3点に対応することが報告された。

  • OBD検査結果参照システムで出力される「OBD検査結果のお知らせ」に「OBD検査」か「OBD確認」かを識別できる記載を追加
  • 複数拠点のOBD検査結果実績を一括出力可能に
  • Capslockの状態で二次元コードリーダを使用した場合に小文字を全て大文字に自動変換

 続いて、2024年10月1日より開始されたOBD検査の運用状況を報告。2025年10月末時点のOBD検査対象型式は1,350(2025年7月末時点は1,101)、2025年10月末時点の対象台数は登録車393万265台(2025年8月末時点は353万7,464台)、軽自動車173万3,656台(同152万7,268台)の計566万3,921台(同506万4,732台)。

 2024年10月1日より2025年11月30日までのOBD検査実績は、指定自動車整備工場(指定工場)が45万5,213台で、「不適合あり」率は3.6%(2024年10月1日~2025年8月31日は26万5,955台・4.3%)。機構は同3万3,803台・7.6%(同1万8,730台・10.4%)で、軽検協は同4万2,151台・2.5%(同2万9,455台・2.6%)、全体で同53万1,167台・3.7%(同31万4,140台・4.5%)となった。

 指定工場の検査結果より集計された、2025年10月1日~11月30日までの「不適合要因」は、「排出ガス系」のうち「電圧不足」は243件、「警告灯信号」は32件、「レディネスコードなし」は1,184件、「通信不成立」は1,035件、「特定DTC」は32件。安全系の不適合は2,014件だった。

 これらの結果について、林指導官は、「指定工場での検査台数が増えている中、徐々に不適合率が下がりつつある」と総評。一方、不適合要因のうち、排ガス系の「警告灯信号」と「特定DTC」以外は「準備不足」、安全系は「整備過程で記録された特定DTCが整備後に消去されないまま検出された可能性がある」ことを指摘し、注意を呼びかけた。

 なお、2025年10月1日より開始された輸入車のOBD検査については、「11月30日までの検査台数が268台と極めて少ないため、現時点では分析が難しい。引き続き状況を注視して、ある程度分析できるようになったら、国産車と分けて提示していきたい」という意向を示している。

 そのほか、2025年8月20日から同年11月24日までに関係者を通じて得られた課題についても確認。このうち、Android版特定DTC照会アプリを用いた場合、OBD検査/確認を正常に実施できない車両があることについて、林指導官は「当該車両(詳細は下表参照)のOBD検査にはWindows版を利用してほしい」としながら、機構は「OBDコネクターの仕様が異なり、Android版ではそれに対応していないためエラーが表示され、正常に実施できない。なお今後はAndroid版をWindows版に機能を合わせていくので、OBD検査が実施できるようになる」と補足説明した。

特定DTC照会アプリAndroid版で正常にOBD検査できない車種・型式の詳細

 また、日本自動車機械工具協会(機工協)webサイトに掲載されている「検査用スキャンツール型式一覧表」を、Windows対応のものとAndriod対応のものとを見分けられるようにしてほしいとの要望に対し、機工協の後藤雄一委員は「現在、Android対応の検査用スキャンツールは認定されていないが、今後認定された際はWindows対応のものと見分けられるよう、検査用スキャンツール型式一覧表を分けて作成する」意向を示している。