採用面接は、応募者が自社に合う人材かを見極めるだけでなく、その人に自社を選んでもらう「見極められ」の場であることを前回書いた。
この「見極められ」は面接の前からすでに始まっている。たとえば、相手からの問い合わせや応募の際の電話対応、メール返信のスピードや言葉遣い、あるいは毎日の仕事ぶりでさえも店頭などで見られているかもしれない。これらすべてのことで、応募者から見極められていることを意識しなくてはならない。
面接を行うに当たって、チームエルでは、準備のために次のようなチェックリストを用意している。ぜひ参考にしてほしい。
- 募集を行っていることが社内に周知されている
- 問い合わせがあった場合の対応者や対応フローが決まっている
- メール問い合わせの返信用の定型文が用意されている
- 面接日を打診する際の面接者のスケジュールが決定し準備されている
- 面接場所が用意され、整理整頓されている
- 応募者の来社が社内で共有され、来社時に気持ちの良い出迎えができるように準備されている
- 面接者の身だしなみや言葉遣い、表情は適切だ
- 自社のPRポイントが整理され、ツールなどで上手に伝えられる準備ができている
- 自社が欲しい「理想の人物像」の確認と見極めのための質問が準備されている
- 面接内容を書き留めるためのヒアリングシートが用意されている
- 応募者が帰宅後に、面接内容を振り返り、検討してもらうための自社のパンフレットなどの資料が準備できている
細かいように思われるかもしれないが、会社にとっても応募者にとっても「大切な日」であるため、最高の準備で迎えるようにしたい。では逆に、相手の印象を悪くする「やってはいけない面接」とはどういうものだろうか。私たちの経験から、次のようなものが挙げられる。
- 忙しくて応募の電話やメールの返信を後回しにする
- 面接時であっても、お客様や取引先の来店や電話に対応してしまう
- 会社の説明はそこそこに、応募者への質問ばかりに終始する
- 業務内容や会社のことを説明するツールがなく、口頭での説明だけ
- 応募者にとってデメリットになるようなことを一切伝えない
- 結果を伝えるまでに無駄に時間をかけている
- 内定を出した後は入社当日まで一切連絡しない
このような面接が「ダメな面接」であることはお分かりいただけると思うが、実際にはこうした面接が、ごく当たり前に行われている。「応募者があなたの会社を見極めようとしている」ということを強く意識していただきたい。
※MSR2025年10月号掲載
(筆者プロフィール)
關 友信 株式会社チームエル
取締役CMO。2006年に愛車広場カーリンクのチェーン展開開始と同時に、カーリンク基礎研修の開発に着手、その後も直営店の出張査定センターのマネジメントやディーラーコンサルティングなど、幅広く様々な仕事を経験、2014年からはCaSSの会員制度を立ち上げ、会員向けのサービスや企画を開発。