準備運動から本番まで人材を見つめる! 第8回 面接で自社を選んでもらうための極意

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MSRweb編集部
準備運動から本番まで人材を見つめる! 第8回 面接で自社を選んでもらうための極意

 以前にもお伝えした通り、採用面接で話す順番は、先にこちらから「相手に自社を見極めてもらうための情報」を伝え、その後に「相手を見極める情報を引き出す」ようにするべきだ。

 応募者に「自社の情報」として伝えるのは、次の3つである。

  1. 会社の業務内容や環境のこと
  2. 会社の価値観
  3. 自社のデメリット(リスク)

 1の目的は、応募者に「この会社で働く」というイメージを鮮明に持ってもらい、自社への志望を強くしてもらうためだ。たとえば、「出社から退社までの1日の仕事の流れ」を伝えることで、業務内容をイメージしてもらうことができる。

 また、職場の雰囲気のイメージを持ってもらうために、会社の社員についても伝えたい。社員の年齢層や男女比、所属チームの雰囲気、各人の趣味や愛車、仕事外の付き合いなどだ。さらに、研修制度や教育制度、資格取得サポート、残業や休暇の取得状況、顧客との関係性、休憩や昼食の取り方などを伝えることで応募者に「この会社で働いている自分」をリアルに想像してもらうことができる。

 2の会社の価値観を伝える目的は、会社の理念に合わない人を採らない、つまり「マッチングミス」を防ぐことだ。たとえば、「当社は〇〇を重視している会社」という価値観をしっかり伝えることで、「これに合わない人は当社には合わない」ということを伝えることとなる。募集広告に記載したメッセージを、強調し伝えることで、より相手に訴求することができる。

 3の目的もまた、マッチングミスを防ぐということになる。 「いつも定時で帰れるわけではない」、「土日祝日の勤務もある」、「若手社員の比率が少ない」、「研修や勉強の機会が多い」など、人によってはデメリットに感じるような要素、応募者にとってはリスクになるようなことも、あえて伝えるようにすべきだ。

 デメリットを伝えることは、「辞退」の要因にもなるが、ここをしっかり伝えずに、入社後の齟齬によって起こる不幸を考えれば、事前に伝えるほうがお互いのためだ。また、デメリットではなく「成長のために必要な要素」と感じてくれる人材こそ、採用したい人物と言える。

 このように、自社に関する様々な情報を伝えることで、応募者に自社を理解してもらい見極めてもらうわけだが、業務内容や働く環境に関しては、口頭ではなく、持ち帰ることのできる資料としてまとめておくことをお勧めする。

 応募者が帰宅後に、自分で面接を振り返ることもできるし、ご家族や友人に対しても「しっかりとした会社」というアピールができるのはとても有効だ。ぜひ試していただきたい。

※MSR2025年11月号掲載

(筆者プロフィール)
關 友信 株式会社チームエル
取締役CMO。2006年に愛車広場カーリンクのチェーン展開開始と同時に、カーリンク基礎研修の開発に着手、その後も直営店の出張査定センターのマネジメントやディーラーコンサルティングなど、幅広く様々な仕事を経験、2014年からはCaSSの会員制度を立ち上げ、会員向けのサービスや企画を開発。