- 令和8年度予算のスキャンツール補助金の概要
- 前回補助金は申請開始当日に数時間で終了
- 前回との主な変更点
- 申請前に確認しておきたいポイント
- 整備から OBD 検査まで一気通貫 整備・検査兼用 Windowsタブレット型スキャンツール「SSS-T3」/アルティア
- 1台で診断からシステム分析まで完結 タブレット型スキャンツール「AUTEL MaxiSys UltraS2」
- 無線タイプの OBD 検査専用スキャンツール 「IS-J2534 nano」
- 用途と予算に合わせて選べる 3モデル OBD 検査対応スキャンツール「TPM-6/7OBD plus」・「nanoWIN」
- コンパクトな VCIか 8インチタッチパネルか 整備・検査兼用スキャンツール「MST-nano2 / 8R」
国土交通省は、6月24日に開催された第7回 OBD 検査モニタリング会合において、令和8年度予算によるスキャンツール補助金の概要を示した。現在調整中の内容ではあるが、申請開始は8月ごろを予定しており、自動車整備事業者にとって重要な支援策となる。
本誌ではここまでの紹介だったが、7月28日付けで国交省より補助金の概要が正式発表となった。→関連記事
令和8年度予算のスキャンツール補助金の概要
今回予定されている補助金の対象事業者は、従来と変わらず自動車特定整備事業者等。補助内容は、本年4月以降に購入したスキャンツールの購入経費の一部となっており、補助率は1/3以内、上限額は1事業場当たり30万円となっている。なお、OBD 検査専用スキャンツールに限っては、補助率が1/4以内となる点に注意が必要。
また、パソコンやタブレット等の外部端末に接続して使用するスキャンツールについては、外部端末等をスキャンツール本体とセットで購入する場合に限り、当該外部端末も補助の対象となる。申請は先着順で受け付けられる予定であり、予算に達し次第、受け付けが終了となる。
前回補助金は申請開始当日に数時間で終了
令和7年度補正予算によるスキャンツール補助金は、5月29日(金)午前10時に申請受付を開始したが、予算上限に達したため、申請開始当日中に数時間で受け付けが締め切られた。前回の補助内容は、補助率1/2以内・上限額1事業場当たり50万円という条件で、今回予定の補助金と比較すると補助率・上限額ともに高い水準だった。そのこともあって、申請が殺到し、わずか数時間で終了したと見られる。
今回の補助金についても先着順での受け付けが予定されていることから、申請開始後は速やかに手続きを進めることが求められる。申請開始時期や申請方法の最新情報については、国土交通省や補助事務執行団体のホームページを定期的に確認することを勧めたい。
前回との主な変更点
令和7年度補正予算と令和8年度予算の補助金を比較すると、以下のように内容が変化している。
補助率:1/2以内 → 1/3以内
(OBD検査専用スキャンツールは1/4以内)
上限額:50万円 → 30万円
(1事業場当たり)
購入対象期間:2026年2月14日以降 → 2026年4月以降
補助率・上限額ともに前回より縮小されているが、依然としてスキャンツールの導入コストを軽減できる有効な支援策だ。2024年10月から車検項目に加わったOBD 検査への対応を進める上で、ぜひ活用の検討を。
申請前に確認しておきたいポイント
現時点では詳細がまだ「調整中」とされており、補助対象機器の範囲や申請様式等は正式な公募開始時に改めて確認する必要がある。前回の補助金では、補助対象事業者について、電子制御装置整備の認証を受けていない事業者は今後認証を申請予定である者に限るとされていたため、今回も同様の条件が設けられる可能性がある(→正式発表により、同じ条件が適用となった)。
8月7日の申請開始に向けて、機器の選定や必要書類の準備を早めに進めておくことが、スムーズな申請につながる。最新情報は国土交通省の物流・自動車局自動車整備課、または補助事務執行団体の web サイトで随時公開される予定となっている。
整備から OBD 検査まで一気通貫 整備・検査兼用 Windowsタブレット型スキャンツール「SSS-T3」/アルティア

次世代車載通信プロトコル「DoIP(ISO13400)」に対応。WindowsタブレットとVCIがセットになったオールインパッケージで、Bluetoothによるワイヤレス接続でのOBD検査が可能。タブレットにはICリーダーを内蔵。電子車検証をかざすだけで特定DTC照会アプリに車両情報が自動入力され、従来の手入力作業を削減。効率的なOBD検査を実現する。
整備機能としては、国産車、大型バス、トラック、輸入車、スーパーカーまで幅広く対応。OBD検査不適合時には、同一端末で不具合内容の把握から対応まで迅速に行える点も大きい。DPFの強制再生やエイミングにも対応し、診断整備の利便性をさらに向上。EV・HVのメインバッテリー診断や、EDRの読み取り機能も新たに搭載(トヨタ、スバルの一部車両に対応)。
ソフトのアップデートが3年間、修理ホットラインが1年間無料。ショルダーベルト付き専用タブレットケースで携帯にも便利。
(問い合わせ先)
アルティア
東京都中央区晴海1-8-12晴海トリトンスクエアZ 6階
TEL. 03-6777-0038 https://altia.co.jp
1台で診断からシステム分析まで完結 タブレット型スキャンツール「AUTEL MaxiSys UltraS2」

オーテル・マキシシスシリーズ最上位モデルに当たるタブレット型スキャンツール。13.7インチの大型画面を備え、国産車・輸入車問わず60メーカー以上をカバーする守備範囲の広さが特徴。VCI(車両通信機器)とタブレットは無線でつながるため、車両から離れた場所からでも操作できる。リヤライトの点灯確認のような、これまで2人がかりだった作業も1人でこなせるようになる。
VCMI2にはオシロスコープやマルチメータ、CANバステスターまで備えており、診断からシステム分析まで1台で完結する。次世代通信プロトコルのDoIPやCAN FDにも対応し、米国テスラ車向けの診断ソフトも用意されている。デジタル車両検査機能では、車両外観の状態をカメラで撮影することにより、AIが自動で車両のキズやへこみを解析するので入庫後のトラブルを防ぐ助けになる。
車検証のQRコード読み取りによる車両選択や、クラウド経由でのレポート保存・送信、電装品の制御を書き換えるオンラインコーディング作業にも対応する。
(問い合わせ先)
安全自動車
東京都港区芝浦4-16-25
TEL. 03-5441-3415 https://www.anzen.co.jp
無線タイプの OBD 検査専用スキャンツール 「IS-J2534 nano」

トータルサポートツールに進化する、新時代の検査機器。Bluetoothを使った無線通信による作業効率の良いOBD 検査と、新たな車載通信規格(DoIP/ISO13400)への対応で、作業性と機能性に優れたスキャンツール。
輸入車のJ2534(特定DTC 領域)を中心に搭載が進む、次世代通信プロトコルであるDoIP(ISO13400)は、2026 年より国産車への搭載が予定されているため、このDoIPに対応した。
また、これまで発売されてきたOBD 検査用スキャンツールの多くはPCやタブレットなどのデバイスとVCIを有線接続するタイプが主流だったが、本製品は無線接続(Bluetooth)、有線接続の両方に対応し、OBD 検査作業の自由度を一層高めている。さらに、基本機能となるOBD 検査対応はもちろん、有料オプションとして整備用スキャンツール機能やADASキャリブレーションにも対応可能。
(問い合わせ先)
イヤサカ
東京都文京区湯島3-26-9
TEL. 03-3833-6110 https://www.iyasaka.co.jp
用途と予算に合わせて選べる 3モデル OBD 検査対応スキャンツール「TPM-6/7OBD plus」・「nanoWIN」

TPM-6(左)は、”高性能なほど高価格”という常識を覆すことを目指した整備兼用検査用スキャンツール。5インチLCDモニターを搭載し、次世代通信DoIPにも対応。国産乗用車8メーカー・国産トラック4メーカー・輸入車7メーカーに対応し、故障診断からエイミング、OBD検査まで1台でこなす。
TPM-7 OBD Plus(右上)は、整備・検査兼用機のTPM-7とOBD検査専用機のNANO-LCをセットにしたコラボパック。TPM-7を受け入れ時の問診に使用しながら、OBD検査はNANO-LCという役割分担で安心体制を構築できるのが最大の強みとなっている。
nanoWIN(右下)は、ツールプラネット初のOBD検査専用スキャンツールでこちらも次世代通信DoIPに対応する。別売りのWindows版整備用ソフトを追加すれば整備用スキャンツールとしても使える。また使い勝手を考慮してタブレットも付属しているため、機器の追加なくすぐに使えるのも嬉しいポイントだ。
(問い合わせ先)
ツールプラネット
岐阜県岐阜市旭見ヶ池町43-2
TEL. 058-246-1733 https://www.toolplanet.jp
コンパクトな VCIか 8インチタッチパネルか 整備・検査兼用スキャンツール「MST-nano2 / 8R」

「MST-nano2」(上)は、コンパクトなVCI(車両通信インターフェース)をWindows端末と組み合わせて使用するモデル。OBD検査専用の「MST-NANO2-U」と、整備・検査の両用に対応した「MST-NANO2-SOFT」の2種類が用意されており、次世代通信規格であるISO13400(DoIP)に対応。
国産乗用車8メーカー、国産トラック4メーカー、欧州車11メーカーの計23メーカーに標準対応している。タブレット付きモデル MST-NANO2-TAB2(OBD検査専用)、MST-NANO2-FULL2(整備・検査兼用)もラインアップ。
「MST-8R」(下)は、8インチのタッチパネルを搭載した整備・検査兼用のスキャンツール。整備用としてはMST-8R単体で使用でき、OBD検査時にはWindows端末との接続が必要となる。アップデートはパソコン接続、Wi-Fi、USBメモリ経由の3方式から選択可能。
両製品ともに、購入後3年間の無償アップデート及び本体保証が付属。作業をサポートするスキャンツールホットラインも付属している。
(問い合わせ先)
バンザイ
東京都港区芝2-31-19
TEL. TEL. 03-3769-6880 https://www.banzai.co.jp/
