「安定的なグローバルサプライチェーン」を目指して、国交省がカスピ海経由輸送の実証に3件を選定

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八木 正純
「安定的なグローバルサプライチェーン」を目指して、国交省がカスピ海経由輸送の実証に3件を選定

国土交通省は7月2日、「中央回廊カスピ海ルートに関する実証輸送(春夏)」への参加事業者として3件を選定したと発表した。カスピ海を「春から夏にかけて」通過するルートを活用し、従来の日本発着の海上輸送ルートに対する代替的な輸送オプションとしての利用可能性を検証するもの。

今回の実証輸送は、国際物流の多元化・強靭化の観点から、安定的なグローバルサプライチェーンの確保を目的としている。

公募は3月11日から4月21日、及び5月19日から6月12日の二期間にわたって実施された。その結果、日本からウズベキスタン向け1件、日本からトルコ向け1件、スペインから日本向け1件の計3件が選定されている。

選定された事業者と輸送内容は以下の通り。

  • 株式会社東洋トランス(物流事業者):アンモニアプラント用パイプを日本からウズベキスタンへ輸送。トルコへ海上輸送したのち、カスピ海を通る中国を経由しないルートを使用する。
  • 豊田通商株式会社(荷主企業):自動車部品を日本からトルコへ輸送。中央回廊・カスピ海経由のルートを使用する。
  • 株式会社徳岡(荷主企業):スパークリングワインをスペインから日本へ輸送。トラック・鉄道を使用してヨーロッパからコーカサスに抜け、カスピ海を経由するルートを使用する。

実証輸送は3月から7月にかけて開始されることになっており、事業者選定が今ということは程なく開始される模様。

検証の項目には、輸送コスト、リードタイム、輸送品質、輸送の際の手続き、トレーサビリティなどが含まれる。検証終了後は、結果をとりまとめ、報告会や報告書などの形で公表される予定。

今回の実証には原油、石油関連製品こそ含まれてはいないものの、自動車部品は含まれており、今後再び今般のような事態が起きた時への備えとして参考になる部分は多いだろう。