2025年度の大型車の車輪脱落事故が128件に増加 国交省がキャンペーンを実施

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八木 正純
2025年度の大型車の車輪脱落事故が128件に増加 国交省がキャンペーンを実施

国土交通省は10月1日、2025年度の大型車の車輪脱落事故発生件数が128件となり、前年度(2024年度:120件)から8件増加したと発表した。同省は関係団体と連携し、10月から2027年2月にかけて「大型車の車輪脱落事故防止キャンペーン」を実施する。

事故の約5割が冬季3ヶ月間に集中

2025年度の発生状況を分析すると、128件のうち64件(50%)が11月から1月の冬季3ヵ月間に集中している。

タイヤ脱着作業後の経過期間別では、1ヵ月以内に事故が発生したものが69件(約54%)を占める。脱落個所については、全体の約95%が左後輪からの脱落であった。

タイヤ交換等の作業後に約85%が発生

タイヤ脱着作業の内容別では、タイヤ交換等の作業後の脱落が85%を占める。

作業実施者別では、大型車の使用者による作業後の脱落が約56%と最も多く、タイヤ専業店による作業後が27%、自動車整備事業者が13%と続く。

いずれの作業実施者においても、「締付力管理不備」が最も多く確認された。一部の整備事業者では作業映像の記録があり、調査によると締付力管理不備12件中6件でホイール・ナットの締め忘れが判明している。また、潤滑剤塗布不適切も引き続き多く確認されている。

事故車両調査で判明した不備の実態

2025年度に発生した128台のうち89台を対象とした事故車両調査では、以下の不備が確認された。

  • ホイール・ナットとワッシャのすき間に潤滑剤の塗布が見られず、固着しているもの
  • ホイール・ボルトやナットに著しいさびがあるもの、またはゴミ等の異物が付着しているもの
  • ディスク・ホイールやハブ等に著しいさびがあるもの

さらに保守管理面でも、増し締めの未実施や日常点検時のホイール・ナット緩み確認が確実に行われていないことが確認されている。

キャンペーンの主な取り組み

今回のキャンペーンでは、運送事業者・タイヤショップ・整備事業者等に対し、チラシ・ポスター・SNS・各種研修を通じて適切なタイヤ脱着作業と保守管理の徹底を周知する。

また、大型トラック運送事業者の経営者層に向けて車輪脱落事故の危険性を伝えるとともに、「車輪脱落予兆検知装置」(→関連製品はこちら)の普及促進も図る。

事故は北海道・東北・北信など降雪地域で多く発生しており、冬用タイヤへの交換時期を迎えるに当たり、確実な作業の実施が求められている。