日本ペイント(榎本朋夫社長、本社=東京都品川区)は、自動車補修塗装の基礎技能の習得と技能継承を支援するVRトレーニングツール「nax VRP-X」を開発し、2026年10月末より受注を開始する。
本ツールは、VR空間を通じて塗装動作や塗膜の状態を可視化し、作業データの数値化により未経験者の早期育成と指導負担の軽減を目指す学習システムである。
開発の背景
自動車整備業界では2029年までに約2万8,000人の人手不足が見込まれ、整備要員の平均年齢は約50歳に達している(※1、※2)。現場では塗装ブースや時間の制約による練習機会の不足、経験や感覚に基づく技能伝達の難しさ、指導時間の不足が課題となっている。同社の技術アドバイザーによる指導依頼も年々増加しており、VR空間で繰り返し練習と改善を行えるツールの開発に至った。
※1 自動車整備分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針[令和6年3月29日一部改正]参照 ※2 自動車整備分野における人材確保に係る取り組み 令和6年3月1日国土交通省物流・自動車局自動車整備課 参照
主な機能と特徴
「nax VRP-X」の主な特徴は以下の通り。
- 実物の塗料や設備を使わずに練習可能:
VRデバイスとVRコントローラーを使用し、VR空間で基礎動作を繰り返し練習できる。初心者が取り組む裏面や端部の塗装を題材に「塗る」「見る」「判断する」の一連の作業を再現し、隠蔽状態の確認や塗り直しまで練習可能である。 - 塗装動作と塗膜状態の可視化:
スプレーガンの距離、角度、速度、塗り重ね幅、軌跡などの操作データを採点する機能を搭載する。膜厚、隠蔽、タレ、ムラといった塗膜状態を数値や視覚情報で捉え、改善点をその場で示す。 - 熟練技術者の技能データ化:
熟練技術者の塗装動作やノウハウをデジタルデータ化し、バーチャル空間で再現・指導できる。動作の違いや改善点を共有しやすくし、次世代への技能継承を支援する。

製品概要と関連情報
製品の基本情報は以下の通りである。
- 製品名:「nax VRP-X」
- 概要:自動車補修塗装の基礎技能の習得・技能継承を支援するVRトレーニングツール
- 主な用途:塗装の基礎・反復練習、塗装動作と塗膜の状態の確認、改善点の把握
- 想定導入先:自動車補修工場、販売会社、教育機関など
- 2026年10月末より受注開始
- 製品ホームページ:https://www.nipponpaint.co.jp/products/automotive/152/
- 製品紹介動画:https://youtu.be/F6sl2yr5nW4