みなさまこんにちは!ヤマウチの人見です。今回のテーマは「ビジネスチャンスはどう作っていく?」です。「デジタル集客」と銘打ったコラムではありますが、こんなの切り分けて語ることなんてできません。若干テーマがズレちゃうんですが、お付き合いいただけたら幸いです。
私は常日ごろからスタッフの皆に「『私たちは、いったい何を提供しているのか?』コレをもっと理解しなければいけない!」と申しております。「私たちはお客様に何を提供しているの?」この問いかけをメカさんにいたしますと、「車検だ!」や「整備だ!」という回答があります。
「んじゃウチとA店やB店とは何が違うの?」と尋ねますと「もちろん確実な整備力だ!」という人もいれば、「いやいや、車検は法で決められたモンなんやから、どこも一緒やぞ!」という答えも返ってきます。まったく違う答えに見えますが、実は一緒のことを言っていたりします。
メカさんって常日ごろから、「手を抜いた仕事をしちゃうとヒトが死んでしまうかもしれない!」という重責を担っているので、総じて自身の仕事に対して矜持をお持ちです。ですので、絶対に「オレの仕事はココが違う! できんヤツと一緒にしてくれるなよ!」という想いをお持ちです。
ネガティブに聞こえる後者の回答ですが、「車検やない!オレの整備力と提案力を見てくれ!」という言葉が隠されています。私は、この想いこそが整備工場のストロングポイントだと思うんです。
この想いを明文化し、お客様がホントに欲しているものに合致しているのかを深掘りした上で、会社が行こうとしている将来図にミートさせますと、絶対的な自店舗の強みが見えてきます。私たちマネージャーはそれを元に同業者サンとの差別化を図っていけば良いのです。
見積書を片手にお客様へ整備のご提案をすると、「ガッチリ整備したい」、「あんまり乗らない」、「もう乗り換えしたい」など、お声取りすることができます。ラチェットモンキーでは、この会話を捨て置かず、データ化し、”えぇ案配”の時期に諸々のご提案をします。
お財布の都合で整備をしなかった人には整備提案をし、乗り換えを考えている人には乗換提案をします。鈑金修理や自動車保険の会話をした人にも右に同じというわけです。そして、商売につながる確度が高い人に対しては、人的コストをかけて電話をかけたりお手紙を送ったりし、確度が低い人にはSMSやLINEでのご提案にとどめます。
デジタルとリアルを上手くミックスさせて「自分たちが”やり切れること”を100%する!」という寸法です。
「私たちはお客様に何を提供しているの?」これを理解しなければ、お客様が欲しているサービスをご提供することなどできません。そして、お客様のお声をデータ化し、良いタイミングでご提案ができると、ウチのお店を選んでくださる確度が上がります。
アフターサービスならぬビフォアセールスです。「売り込み」のように聞こえますが、そうではありません。お客様がホントに欲していることを提供する” 究極のサービス”なのです。
これらを組織的に展開できれば、必ずや「お客様に選ばれ続ける整備工場」となります。「組織的に展開する」がキモですが、「言うのはカンタン! やるのは激ムズ!」ってヤツです。だけど、これを「やり切る」ことが大切なのです!
第11回に続く
※MSR2026年1月号掲載
(筆者プロフィール)
人見いづみ 株式会社ヤマウチ
メカニック全員が退職するという、悪夢のような経験を経て、たった2名からオリジナルブランド「ラチェットモンキー」を立ち上げ、3店舗・年間のべ利用客数30,000人・車検台数6,500台を実現。現在は自社開発した予約システム「totoco(とっとこ)」を販売しながら、講演活動にも取り組む。