自動車技術会は2026年7月24・25日の2日間、パシフィコ横浜(横浜市西区)で「キッズエンジニア2026」を開催した。
「キッズエンジニア」は、自動車関連企業・団体が様々な教育プログラムを企画・提供する、小学生を対象とした学習イベント。コロナ禍の影響で中止となった2020年および、同じくオンライン開催となった2021年を除き、2008年より偶数年に横浜、奇数年に名古屋(2011年のみ大阪)で、小学校の夏休み期間中に毎年開催されている。
今回の教育プログラムは、企業や大学で活躍している現役のエンジニアや大学・専門学校教員が講師となる「教室型プログラム」20種と、気軽に体験できる「展示型プログラム」12種の2タイプを展開。事前申込不要で当日参加可能な「展示型プログラム」が2024年横浜開催の約2倍に拡大したこともあり、多くの親子連れが来場しにぎわった。
次回は2027年7月30・31日にAichi Sky Expo(愛知県常滑市)で開催される予定。
当記事では、自動車の鈑金塗装や整備に関連する教育プログラムを展開したマツダ、ダイハツ工業、住友ゴム工業、東京工業高等専門学校の内容を紹介する。

【マツダ「砂型鋳造×みがき×塗装職人になろう!」】
同社がエンジンの生産に用いている砂型鋳造で、ロードスターのミニカーを製作。ロードスターの型のまわりに砂を入れて固め、職人が溶けた金属をその中へ流し込み冷却・取り出しまで行ったのち、ヤスリでの研磨作業、塗装ブースでエアブラシを用いた吹き付け塗装、乾燥を経て完成となる、一連の工程を体験できた。



【ダイハツ工業「ものづくり体験教室」】
実車同様に部品が細かく分けられたレゴブロックのミニカーを用い、実車では1分あたり1台が生産されるという車両組立ラインの流れ作業を、班分けされた参加者全員で役割分担。安全かつ確実な作業を最優先としながら、1分という短い時間で完成検査まで行う難しさを体感した。

また、「プレス」「溶接」「塗装」「組立」の各工程を体験できるコーナーも別途展開。「プレス」では鉄板を金型でプレスしDエンブレムを製造する工程を体感でき、「溶接」では2枚の鉄板を簡易溶接機で溶接する様子が実演された。


「塗装」ではスプレーガンを用いてコペンGRスポーツのドアに水を吹き付け、「組立」では電動インパクトレンチを用いて同じくコペンGRスポーツのタイヤ&ホイールを取り付けることができた。


【住友ゴム工業「ダンロップからの挑戦状 ゴムのナゾトキ タイヤレシピ」】
今回が初出展となる同社は、タイヤへの興味喚起や将来の技術者育成などを主眼として、タイヤが持つ主な4つの役割「止まる」「支える」「和らげる」「曲がる」を実現する主要技術のキーワードをクイズ形式で出題。その答えを、実際の製品とともにパネルで紹介した。



【東京工業高等専門学校「火花が出ない不思議な溶接体験」】
スペイン・シーベリー社のAR(拡張現実)溶接技能訓練シミュレーター「ソルダマティック」を用いた突き合わせ溶接を仮想体験。実際の溶接トーチや遮光ヘルメットなどを使用して行われ、溶接品質の高さがその場で採点された。

(文・写真=遠藤正賢)