【事案の概要】
「予定外の再修理。用意してくれた代車の費用まで請求されるなんて…」
今回は、一度完了したはずの修理の「やり直し(再修理)」に伴って発生した、レンタカー費用の負担をめぐるユーザーからの相談です。善意の代車手配が、思わぬトラブルの火種になってしまいました。
■ 相談内容:予定外の再修理。用意されたレンタカーの費用まで請求された!
整備事業者へ修理を依頼しましたが、後日「再修理」が必要な事案が発生しました。
本来の修理期間中はあらかじめ予定を立てていたため、代車などは必要ありませんでした。しかし、今回の再修理は完全に予定外であったため、ユーザーは「代車が必要だ」と事業者に伝えました。すると、事業者は代わりとしてレンタカーを用意してくれました。
再修理の期間は3日ほどで完了しましたが、後日、ユーザーのもとには修理代とともに、「レンタカー費用の請求」まで届いたのです。 ユーザーは、「今回の再修理はそちらの都合なのに、このレンタカー費用まで私が支払わないといけないものなのか?」と困惑しています。
■ トラブル解決ナビ
相談窓口からの見解としては、「もし事業者の落ち度によって再修理になったのであれば、相談者(ユーザー)の疑問はもっともであり、理解できる」というものです。まずは、感情的にならずに改めて事業者と話し合いの場を持つことをお勧めします。
■ 弁護士からのアドバイス:再修理の「原因」がどこにあるかが最大のポイント!
具体的な事実関係が不明な部分もありますが、「再修理がどのような原因・経緯で発生したか」という点が最も重要なポイントになります。
もし、再修理が必要になった原因が「事業者の落ち度(整備ミスや確認不足など)」によって発生したものであれば、それに伴って発生した代車(レンタカー)費用は、当然『事業者側』が負担すべきものとなります。
自社のミスに対するリカバリー費用をユーザーに請求するのは、法的な観点からも「筋違い」と言わざるを得ません。

■ 結論と今後の防衛策
「代車を用意しますよ」という何気ないやり取りの中に、「費用はどちらが持つのか」という重大な確認がすっぽり抜け落ちていたことが、今回のトラブルの原因です。
【ユーザー側】
業者のミスによる再修理であっても、レンタカーや代車を手配してもらう際は、「この代車費用(またはレンタカー代)は無償ですよね?」と必ず事前に確認をとる習慣をつけましょう。後から請求書を見て驚く事態を防ぐことができます。
【事業者側】
自社のミスによる再修理の場合、それに伴う付帯費用(代車代など)は自社で負担するのが原則です。もし、メーカー保証の適用外など何らかの理由でユーザーに費用負担が発生する可能性がある場合は、手配を行う前に、必ず費用の見積りと負担区分について説明し、ユーザーの了承を得ることを徹底してください。

「こんなはずじゃなかった…!」
本連載では、整備工場とユーザーの自動車にまつわるリアルなトラブル事例を紹介しています。事業者・ユーザー双方の視点に加え、プロの見解や弁護士の法的アドバイスをもとに、原因と対策をわかりやすく解説します。
事業者にとっては「明日は我が身」の防衛マニュアルとして、ユーザーにとっては「安心・安全なカーライフ」のための知恵袋として、ぜひ今後の参考にしてください。