「日本市場に本気で向き合う」、Sonic Equipment(ソニック・イクイップメント)グローバル戦略の次の一手

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武井 宏樹
「日本市場に本気で向き合う」、Sonic Equipment(ソニック・イクイップメント)グローバル戦略の次の一手

 オランダ発のハンドツールブランド「Sonic Equipment(ソニック・イクイップメント)」。モータースポーツの拠点で培われた作業効率の追求と、減価償却に合わせた「10年保証」を強みに、欧州市場やフォルクスワーゲン(VAG)グループの認定サプライヤーとして実績を重ねてきた。同社は現在、独自のブランド認知拡大を優先する新戦略のもと、日本市場への本格的な展開を進めている。台湾法人セールスディレクター 黃 中 鍵(Huang, Zhong-Jian)/マイケル・ホァン 氏に、同社の創業の背景から製品哲学、今後の日本での展望について話を聞いた。

Sonic Equipmentの成り立ちについて

 我々の創業は2004年、オランダ人の起業家が台湾の工具産業に深い関心を持ち、台湾域内の成熟した製造業ネットワークを活用しながら、OEMによって製品を調達・輸入する貿易商としてスタートした。
 現在、オランダ国内でハンドツール市場シェアは普及率50%を超え、ドイツやフランスにも子会社を設立するに至っている。欧州のソニック・ブランドのために台湾メーカーとのプラットフォームを担っており、同域内で製造し、オランダに輸出して販売するというモデルを約15年間継続。事業を着実に拡大してきた。そして今から5年前、欧州での成長を背景に投資家が参入。台湾側のパートナーはもともと独立した貿易会社であったが、オランダ本社が買収、現在の台湾法人となった。

製品の設計思想は

 創業者とその子息がモータースポーツに携わっており、レーシングカーのピットにおける整備の高効率化がソニックの製品設計の根幹に流れている。
 レースにおける効率とは単純な作業速度ではない。文字通り1秒が勝敗を左右する。工具を探す時間の短縮、紛失リスクの低減、収納スペースの最小化。現場で培われた”効率”への執念が、人件費・賃料・管理コストというリアルなコスト削減に結びつく。それに加えて、製品としての品質の高さとデザインの美しさ。そして、メインとする製品に対して10年保証を提供するアフターサービス。これらの効率、クオリティー、そしてアフターサービスの3つが我々のコアバリューだ。

同社は工具を指定のスペースに収納した状態でツールボックスを提供する“ソニック・フォームシステム”を展開。工具の出し入れから在庫管理まで高効率化が可能で、時間・費用コストを大幅に節約できる

製品保障についてより具体的に

 我々が10年という期間を選んだのは、整備工場における工具の減価償却サイクルがおおむね10年であるからだ。
 競合他社が打ち出す「生涯保証」と比較されることもある。だが、生涯保証を実現するには製品価格に相応のコストが転嫁されている。工具を買い替える自然なタイミングと保証期間を合わせることで、コストと安心のバランスを実現した。
 保証期間中であれば、破損した工具の写真を送付してもらい、正規の使用であることを確認した上で何度でも無償交換している。

VAGグループ認定サプライヤーとして

 我々はVAGグループ(フォルクスワーゲン・グループ)の認定機材サプライヤーに選ばれており、ソニックはその中で最も若いブランドだ。この認定を受けることで、VAG系列の全世界のディーラーがシステムを通じて当社の工具を発注できる仕組みが整っている。 台湾域内においてもベンツ、BMW、ポルシェといった欧州系メーカーの整備拠点で当社製品が使用されており、同域内の欧州系ディーラーにおけるカバー率は75%に達している。

EV向け絶縁工具まで幅広いラインアップを誇る

日本でのビジネス展開についての現状は

 日本は我々が長年ターゲットとして見据えてきた市場だ。車両保有台数の多さ、自動車産業の技術的な厚み、さらにはモータースポーツ文化の根付き、この3点において、当社の訴求軸と極めて親和性が高い。
 だが同時に、市場の難しさも充分に認識している。既存の確立されたブランドへの信頼が厚く、新規参入者に対する門戸は狭い。他国で競合する世界的ブランドでさえ、日本での展開に苦労しているという現実がある。我々のような若いブランドにとって、ハードルはさらに高い。そこで今年から戦略を転換し、展示会やメディアへの露出を通じて、ブランドの存在そのものを日本市場に浸透させることを優先する方針に切り替えた。まず認知度を高めて小さな成功体験を積み重ねた後、パートナーシップの交渉に臨む。
 さらに近日オランダ本社で開催するグローバル会議においても日本を重要市場として正式に位置付け、具体的な戦略と予算を策定する予定だ。

4月に台湾で開催された360° MOBILITY Mega Showsをはじめ、各国の展示会に出展している

読者やパートナーを検討する事業者にメッセージを

 我々の工具は日本の技術者に対して、これまでにない品質と使用体験を提供できると信じている。製品設計の美しさ、機能性、そして10年保証というアフターサービスの体制と価格のバランス。このすべてが、厳しい目を持つ日本の整備現場においても、充分な訴求力を持つはずだ。 我々は日本市場に対して本気で向き合っており、その姿勢は今後の動きに具体的に表れるだろう。先々、展示会などのイベントでお目にかかれた際は我々のソリューションを体感してほしい。そして新ブランドの取り扱いを検討している事業者には、ぜひご連絡いただきたい。

台湾法人セールスディレクター 黃 中 鍵(Huang, Zhong-Jian)/マイケル・ホァン 氏

協業の提案・問い合わせ窓口

問い合わせ担当者:李 唐(リー・タン)/ Donna Li
メールアドレス:donna@sonic-tools.com.tw
※日本語でのメールも可