ボッシュの日本法人は2026年6月17日、横浜市都筑区にある同社本社で、ボッシュグループの年次記者会見後、自社展示会を開催した。本記事では自動車関連技術を中心とした主要分野の主な展示内容を紹介する。
【クロスドメインコンピューティングソリューション】
中国・チェリー(奇瑞汽車)のBEVブランド・エクシードの旗艦セダン「ステラES」を用いたPoint-to-pointナビゲーション(目的地を設定すると計画ルートに沿った車線変更などを支援するナビ)実証実験車両を公開した。

ルーフ前側に追加されているLiDARは実験に用いるデータ収集用。センサー類としては、市販車に採用されている、ルーフ前端のLiDAR、フロント中央及び前後バンパー両端・計5個のミリ波レーダー、計11個のカメラ、計12個のソナーで、Point-to-pointナビのシステムを構築している。
このうちボッシュはフロント中央のミリ波レーダー及び、ADAS ECUとそのソフトウェアをチェリーに納入している。

【ボッシュエンジニアリング】
少量生産スーパースポーツカーやレーシングカー、自動車以外のモビリティ向けエンジニアリングサービスを提供するボッシュエンジニアリングは、自車位置検知用GPSをルーフに追加の上、開発中の「トラックパフォーマンスアシストUI」を実装したメルセデスAMG GT 63 Sを屋外に展示。

サーキット走行初心者向けから上級者向けまで8段階のうちから設定したモードに応じて、サーキット走行時に適切なライン取りや加減速のタイミング・強さをレクチャーしながら、加減速や操舵の操作がそれよりずれた場合は挙動をESC(横滑り防止装置)で制御することを紹介した。

また屋内では、メーターディスプレー内蔵ステアリングホイール「STW195」、データロガー内蔵メーターディスプレー「DDU10」、テレメトリー(遠隔測定)システム「CG3.2」など、スーパーGTやフォーミュラeなどの参戦マシンに採用されている各種ユニットを展示した。

【モビリティアフターマーケット】
日本車向けフラットワイパー「エアロツインJ-FIT(+)」のゴムをグラファイトから撥水シリコンゴムに変更。ガラス面の撥水コーティングを付与しつつ、施工済の車両ではその効果を維持する機能を持たせた「エアロツインJ-FIT(+)シリコン」を出品した。

【ビークルモーション/エレクトリファイドモーション】
油圧回路付きのブレーキバイワイヤ及びESCユニット、リンクレスステアバイワイヤを展示して、AD/ADAS(自動運転/先進運転支援システム)への対応を訴求。ホンダN-VAN e:、N-ONE e:、スーパーワンに採用されたeアクスルも出品した。

【パワーソリューション】
ハイブリッドパワートレインにおいて、駆動用バッテリーの効率が低下する冷間時にエンジンを始動しその熱でいち早くバッテリーを暖める「サーマルプレコンディショニング」、目的地などで駆動用バッテリーへの充電を予定している場合は効率良く充電できるよう事前にバッテリーを適切な温度に保つ「バッテリープレコンディショニング」といったコネクテッドサービスを提案した。

【電動工具】
脱着可能かつ規格化された汎用性の高いバッテリーを採用した各種コードレス電動工具を出品。

また、高い堅牢性とモジュラー構造による組み合わせ自由度の高さ、一体型アルミ製サイドレールによる持ち運びやすさを兼ね備えたツール収納・運搬・保管システム「L-BOXXコントラクター」シリーズを展示した。

(文・写真=遠藤正賢 図=ボッシュ)