関西ペイント(毛利訓士社長、本社=大阪府大阪市)と豊田合成(斎藤克巳社長、本社=愛知県清須市)は7月6日、大型の自動車用プラスチック部品の成形と塗装を金型内で一括して行う「インモールドコート技術(以下、IMC技術)」について、新型LEXUS ESへの量産適用が決定したと発表した。大型外装部品へのIMC技術の量産適用は国内初の事例となる。
成形と塗装を金型内で完結させるIMC技術
IMC技術は、プラスチック部品の成形と塗装を金型の中で同時に行う生産技術。従来工程で必要であった塗装ブースや乾燥炉を省略できるため、生産時のCO₂排出量の削減とパーツの意匠性向上の両立が可能となる。
量産適用にあたっては、関西ペイントと豊田合成の協業による「塗料の材料設計技術」と、豊田合成が独自に培ってきた「大型製品向けの金型技術」を組み合わせている。この金型技術は、大型で複雑な形状のフロントグリルなどの生産を支える金型の設計及び設備制御技術をベースとした。
採用部品はラゲージパネル
今回採用が決定した部品は、新型LEXUS ES向けの大型ラゲージパネルである。サイズは縦270×横1,000mmとなる。ESシリーズへのIMC技術の量産適用は今回が初めての事例(2026年6月末時点、関西ペイント調べ)。

塗膜の平滑性向上で高級感を実現
IMC技術により塗膜の平滑性が高まり、ガラス面と一体感のあるつなぎ目の目立ちにくい外観を実現。トランクルームとガラス面との境界部分において、高級感のある外観デザインに寄与する点が評価され、新型LEXUS ESへの採用に至った。


CO₂約6割削減、耐久性向上など複数のメリット
IMC技術の量産適用により得られる主なメリットは以下の通り。
・CO₂排出量の削減:塗装ブースおよび乾燥炉が不要となることで、生産時のCO₂を約6割削減
・耐久性の向上:ウレタン塗料の採用により、洗車時などの擦り傷が目立ちにくくなる
・意匠性の向上:塗膜の平滑性が高まり、ガラス面と一体感のある外観を実現
自動車整備の現場においては、ウレタン塗料による耐擦り傷性の向上が日常的なメンテナンスの負荷軽減につながる点が注目される。
今後は豊田合成の国内外拠点に展開予定
両社は今後、国内外の豊田合成・生産拠点へIMC技術を展開する計画である。競争力のある新たな加飾技術の柱として位置づけ、同技術の活用範囲を拡大していく方針を示している。
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