ENEOSが「SSガイド2026」を発表 外観統一や公式アプリ進化など最新リテール施策を進める

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長谷川 明憲
ENEOSが「SSガイド2026」を発表 外観統一や公式アプリ進化など最新リテール施策を進める

ENEOS(エネオス)はこのほど、全国のサービスステーション(SS)に向けた「SSガイド2026」を発表した。

ガソリン需要の減少やコスト高といった厳しい環境の中、SSの競争力を高めるため、外観デザインの全国統一や公式アプリの機能強化、さらには「ENEOS Clean&Hospitality百名店」の創設など、次世代化を見据えた多様な施策が盛り込まれている。

需要減少とコスト高による課題

中東情勢の混迷や国内の構造的な要因により、石油製品の需要減少が継続している。さらに、物価高や人件費の上昇なども相まってV指数は上昇傾向にあり、SS(ガソリンスタンド)の競争力は悪化しているのが現状だ。

SSの次世代化に向けた「高度化」と「複合化」

ENEOSはこうした状況下だからこそ、SSの次世代化を「高度化」と「複合化」の2つの方向で推進する。 安全対策の徹底を最優先とし、設備の老朽化対応や管理体制の整備を進めるとともに、客を迎える魅力的な「店づくり」「人づくり」といった既存の取り組みを充実させ、SSの運営基盤を強力にバックアップしていく方針である。

今年度のリテール施策では、以下の3つを柱として注力し、SSの運営基盤強化を図る。

  • モバイルEneKeyの推進
  • カーリースの展開強化
  • 安全対策の徹底

「SSガイド2026」の大きな目玉となるのが、全国のSS外観の統一だ。今年度以降、定期塗装のタイミングに合わせて以下のデザインへと順次変更される。

  • ベースカラー:清潔感のある「白」に統一
  • 建屋デザイン:「ENEOSフェイサー」に統一し、「Dr.Drive」など過去の廃止施策の商標は撤去
  • 防火壁のデザイン変更:従来のグラデーションを廃止し、「レッド」の単色デザインに統一。これにより、店舗側でのタッチアップ塗料による自己補修が容易になる。

クレンリネス(清潔さ)の強化を目的として、新たに「ENEOS Clean&Hospitality百名店」が創設される。以下の3つの基準における得点率上位100店舗が表彰される仕組みで、全国のSSにおけるサービス品質とホスピタリティの向上が期待されている。

  1. 上期と下期のMSサーベイ(覆面調査)
  2. クレンリネス・アピアランスチェック
  3. eラーニングの受講とテスト合格

データ・AI活用で進化する「ENEOSポータル」

店舗運営をサポートする「ENEOSポータル」が、データ活用の進化に向けて刷新される。各種データやAI(人工知能)を活用することで、より効率的かつ戦略的な店舗運営が可能となる。

一人ひとりに寄り添う「公式アプリ」のパーソナライズ化

ユーザー向けのENEOS公式アプリも、個々のニーズに合わせた強力なマーケティングツールへと進化する。

  • 車検満了日に合わせたアプローチ:3月より、車検満了日ごとにユーザーをセグメントしたお知らせ配信を開始した。
  • クーポンの最適化:今年度中には、車両情報・アンケート結果・ユーザー属性を掛け合わせ、一人ひとりに最適なクーポンやお知らせを配信する機能を実装予定。

ENEOSの「SSガイド2026」には、厳しい市場環境を乗り越え、次世代のガソリンスタンドへと進化するための具体的なアクションプランが示されている。外観の統一によるブランド力向上や、AI・データを駆使したアプリの進化により、顧客の利便性と店舗の競争力はさらに高まっていくであろう。今後のENEOSの取り組みが注目される。

(油業報知新聞社)