オフィス・ユーユーユー 代表取締役 酒井健志 氏
ウェブオムニバス 代表取締役社長 清水拓海 氏
オフィス・ユーユーユー(酒井健志社長、本社=東京都世田谷区)は2026年8月7日、自動車の販売・整備・鈑金塗装・ディテーリング業界に特化したLINE連携型クラウドCRM「Fanmu Cars(ファンミュ・カーズ)」を正式ローンチした。
同サービスは、自動車の販売、査定、整備、来店予約から顧客管理、業務記録、LINE配信までを一元化できるサービス。オフィス・ユーユーユーの酒井健志代表取締役、ウェブオムニバスの代表取締役社長であり約70年の歴史をもつ館林鈑金塗装の取締役でもある清水拓海の両氏に、開発の背景から今後のビジョンまで、詳しく話を伺った。
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オフィス・ユーユーユー「Fanmu Cars」正式ローンチ 初期費用0円で顧客管理とLINEを一元化
メモ感覚で使えるLINE連携CRM——機能を”引き算”して個人整備工場のDX格差に挑む
――Fanmu Carsを開発しようと思ったきっかけは
もともと弊社では、ソーシャルプランナーとしてLINEの運用支援を行っていた。LINEを基軸としたファンコミュニティの仕組みを構想していたところ、共同開発者である清水の実家がまさに地域密着型であり、個人客が多い自動車整備・鈑金塗装工場であったことから、この業界に当てはめると面白いのではないかと掘り下げていったのが始まりだ。鈑金塗装工場は施工が完了すると顧客との接点がほぼ途絶えてしまうという課題を、LINEを通じた継続的なコミュニケーションで解決できると考えた。
ファンがそこに集まってきて、そのコミュニティを渡り歩く時代になると思っている。 自動車業界も同じで、整備工場、コーティング工場のファンがいて、LINEを使って工場のコミュニティ内で細かいコミュニケーションが取れていければ、ファン作りになってくのではないかというと考えたのが始まりだった。

――自動車整備業界のDXは、現在どの段階にあると考えているか
率直に申し上げると、他業界と比べてもかなり低いレベルにあると思っている。他業界では当たり前に行われている売り上げ管理や粗利管理さえ、個人の整備工場では頭の中で大まかに把握しているだけというところが多いのが実情だ。補助金を活用して高機能なシステムを導入されたにもかかわらず、使い方が分からないまま放置されているケースも少なくない。本サービスはそうした現状を踏まえ、あえて機能を引き算した「メモ書きのような感覚で使える」設計とした。
――既存の顧客管理方法ではなぜ不充分だったのか
個人の整備工場や鈑金塗装工場にはフロントマンがおらず、社長自身が現場も見積りも経営もこなしている形が一般的だ。機能が豊富すぎるシステムは、そうした環境では結局使われなくなってしまう。弊社のシステムはマーケティングと顧客管理の機能を最小限に洗練させたもので、ITリテラシーの高くない方でも迷わず操作できることを最優先に設計した。

――LINEを中核に据えた理由について
LINEはすでに生活インフラの中に入っているので、お客様がアプリをダウンロードする必要がなく、友達登録だけでコミュニケーションが始まる。また、自身の鈑金塗装工場でLINEを活用した集客を実践した結果、問い合わせ数が倍以上になるという成功体験もあった。顧客にとっては予約・入庫履歴の確認・会員証機能までLINE上で完結するため、ブロックされにくい実用的なツールにもなっている。
――初期費用0円・縛りなし、月額24,200円という設計の意図は
既存の業界向けシステムは月額4〜10万円に及ぶものも多く、端末1台ごとに課金される構造だ。個人工場がまずは気軽に試せる価格帯として設定した。14日間の無料トライアルも用意しており、デモをZoomでご覧いただくことも可能だ。また、月に100〜200件の郵送DMにかかっていたコストを、LINEに置き換えることで実質ゼロにできると考えると、この価格帯は十分に合理的であると確信している。
30社超が実感したLINE×CRMの効果——”ファン作り”で地方の整備技術を他県、そして世界へ
――ベータ利用での反響と、具体的な効果事例について
現在、テスト導入を含めて30〜35社にご契約いただいている。導入いただいた鈑金塗装工場やディテーリング業を営む店舗では、予約管理・案件管理・施工保証管理がバラバラなシステムで行われていたものが一元化され、事務作業の労力が半分程度になったというお声をいただいた。問い合わせ数が倍以上になった工場もある。メンテナンスリマインドが自動配信されるようになり、定期来店数と売上が上がったというご報告も複数いただいている。
また、直近では導入いただいた工場から、顧客がLINEで予約するとすぐ反映され、前日のリマインドまで自動送信されることが非常にありがたいとの声もいただいている。
――国内最大級のカーディテイリング(洗車・コーティング等)特化型イベント「ケミサミ2026」へ出展した反応は
来場者の約8割がコンシューマー(個人客)という構成だったので、BtoBサービスとして直接的な成約には至りにくい環境ではあった。一方で、これから独立を考えている方々からの反応は大変好意的で、「一人で開業するのにこうしたサービスがあれば助かる」という声を多くいただいた。認知の獲得という目的においては、一定の手応えを感じている。
――「AIマネージャー」への進化について、タイムラインを聞かせてほしい
年内には何らかの形でAI機能をリリースする予定で、現在開発を進めている。納車後の口コミ依頼から車検前のリマインドまで、一連のコミュニケーションをすでに自動化できる段階にある。ただ、長年アナログで仕事をされてきた職人の方々にとって、いきなりAI全任せは不安を与えかねない。精度が確実に担保できる段階になってから、段階的にリリースしていく予定だ。
――3〜5年後のビジョンについて
AIや機能が進化しても、「ファン作り」というコンセプトからは決してぶれないことが肝要であると考えている。顧客というファンがついた工場は、整備・車販・保険といった領域を超えて、あらゆるビジネス展開が可能になる。また、日本の自動車整備技術は世界水準でも非常に高いと確信している。地方の技術がこのツールを通じて適切にブランディングされ、他県や海外からもオファーが来るような工場が生まれることを目指している。
結局のところ、AIや仕組みを活かすのは「人」だ。運用を担うチームをどう育てるかというフェーズまで、このサービスが貢献できるものであり続けることが、私どもの最大の使命であると考えている。
オフィス・ユーユーユー(本社=東京都世田谷区)
映像制作・コンテンツ制作を中心としたクリエイティブワークを中心に事業を展開。自動車の販売、査定、整備、来店予約から顧客管理、業務記録、LINE配信までを一元化できる、自動車販売・整備・鈑金塗装・ディテーリング業界に特化したLINE連携型クラウドCRM「Fanmu Cars」(ファンミュ・カーズ)を正式ローンチした。